美人女子アナの沈黙 第9巻 男に嫌われる理由
深夜番組の企画で極小ビキニ姿になって駅前に立ち、
男漁りをする美人女子アナの吉川美桜。
制限時間一時間以内に三人以上の逆ナンに成功しなければ、
屈辱の罰ゲームが与えられてしまう美桜は、
女子アナのプライドを捨てて
手当たり次第に通行人の男に声を掛けた。
しかし皆、半裸姿で逆ナンしてくる
美人女子アナをヤバイ女と思ったのか、
なかなか美桜の誘いに乗ってくる者はいなかった。
そうして、逆ナンを始めて三十分が過ぎた頃、
美桜は作業着姿の男二人組におもいきって声を掛けた。
すると、いかにも柄の悪そうな男達は
極小ビキニ姿の美人女子アナに露骨な視線を投げ掛け、
怯える美桜を連れ去ろうとする。
「露出狂の姉ちゃん、その体を良く見てやるから、俺達とどこか行こうぜ」
「せっかくだから、その水着の中も見てやろうか」
男達に拉致される事を恐れた美桜は、
彼らを何とかロケバスまで連れて行き
難を逃れると共に、ようやく
一組目の逆ナンに成功したのだった。
残り時間が少なくなり焦りを募らせた美桜は
すぐに男漁りを再開し、
今度は同世代の男性に声を掛ける。
「吉川さんだよね?久しぶり!」
男性は美桜の顔を見ると
そう言ってはにかんだ笑顔を浮かべた。
なんと美桜が逆ナンした相手は
大学時代の同級生、高橋であったのだ。
美桜が半裸姿であることに気づいた高橋は
困惑した表情を浮かべ、
美桜も思いがけない再会に激しく動揺する。
それでも何としてでも罰ゲームを逃れたい美桜は
大学時代の同級生に向かって、
ゲスな女芸人が考えた屈辱のセリフを放った。
「高橋くん、私の体を見てどう思うか、感想を聞かせてくれないかな?」
かつての清楚な印象とは程遠い言葉に
高橋は驚きを隠せない様子だったが、
美桜はどうにか逆ナンに成功し、残りあと一人となる。
而して、制限時間まで残り僅かとなった美桜は
駅前を歩く初老の男性を見つけ声を掛けた。
今まで声を掛けた男性と違い、
どこか優しい雰囲気のする
その紳士的な男性に、
美桜は後ろめたさを感じながらも
台本通りに屈辱のセリフを放った。
「あの・・・私の体を見てどう思うか、感想を聞かせてもらえませんか?」
美桜が思い切ってそう尋ねると、
それまで心配そうな表情を浮かべていた
初老の男性は急に表情を曇らせ、
美桜のことをまるで汚いものでも見るような目で
睨みつけてきたのだった。
[目次]
第1章 駅前で男漁り
第2章 同級生と恥辱の再会
第3章 極小ビキニで土下座